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今年のサウジCの勝ち馬、パンサラッサ(牡6歳、栗東・矢作芳人厩舎、父ロードカナロア)は今夏に英国遠征を計画していることが4月25日、分かった。次戦の目標はサセックスS・G1(8月2日、グッドウッド競馬場・芝1600メートル)。その後、内容や体調次第でインターナショナルS(8月23日、ヨーク競馬場・芝2050メートル)への転戦も検討している。また、秋は国内で天皇賞・秋(10月29日、東京競馬場・芝2000メートル)を視野に入れている。管理する矢作調教師が明らかにした。
同馬にとって、サセックスSでマイル参戦となれば2019年9月のデビュー戦(6着)以来となる。矢作調教師は「どこかでマイル戦という考えがありました。さらにマイルに使うなら、タフなマイル戦を使ってみたかった。色々な条件、レースの格などすべてを含めて、決めました」と説明。昨年は管理するバスラットレオン(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎、父キズナ)が4着に入ったレースでもあり、レースの特徴を踏まえての決断だった。また、インターナショナルSは距離を延ばすことになるが、「イギリスの中で最も平坦で、ワンターン。スピードタイプの2050メートルというイメージを持っています」と転戦を選択肢に入れていることを明かした。
同馬はサウジCの勝利などで現在、獲得賞金は歴代3位の18億4466万3200円。1位のアーモンドアイとは約7060万円差があるが、この2レースは昨年の優勝賞金がともに56万7100ポンド(約9000万円)。勝てば、歴代トップの座に就く可能性が高い。
現在は輸入検疫を終え、滋賀県のチャンピオンヒルズで放牧中。矢作調教師は「疲れは正直、ありました。遠征となると、1か月前には(栗東に)入れないといけない。今後の回復次第にはなりますが、まだ(1か月前まで)2か月以上ありますし、十分な間隔じゃないかなと思っいます」と説明した。しっかりと英気を養い、異国の地で再び大きなチャレンジに臨む。