日本中央競馬会(JRA)の馬主に登録されている埼玉県越谷市の男性会社役員(63)が詐欺容疑で書類送検されたと6日までに複数メディアが報じた。競走馬の購入費を水増しして請求し、共同購入者2人から現金計約600万円をだまし取ったとして、警視庁新宿署が書類送検し、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
容疑者は2019年6月~20年9月の期間に、会社経営の40代男性2人と北海道の牧場から競走馬2頭を庭先取引で共同購入。その際の負担分として約140万円も水増しした価格を2人に示し、その水増し分を含む計約600万円をだまし取った疑い。新宿署によると、馬主はJRAに所属する「G1」制覇経験のある騎手の父親で、「交通費など経費を上乗せして請求した」と容疑を認めているという。
◆庭先取引(にわさきとりひき)…競走馬を売買する際に、セレクトセールなどのオープンな市場を介さずに、生産者(牧場)と馬主の間で行われる直接取引のこと。