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◆第69回阪急杯・G3(2月22日、京都競馬場・芝1400メートル)追い切り=2月19日、栗東トレセン
来週末の引退を前に、今週は阪急杯の2頭、フェブラリーSの3頭と重賞5頭出しとなる音無調教師。その一頭、ソーダズリング(牝5歳、栗東・音無秀孝厩舎、父ハーツクライ)の最終追い切りは新たにコンビを組む浜中を背に、坂路で行われた。
終始、ゆったりとしたリズムを守るように、最後まで楽な感じのまま。時計も57秒4―12秒6と平凡だった。時計を見た音無調教師は「えらい遅いな」と切り出したものの、すぐに「先週出しているからね。これでよかったかな。ちょうどいいくらい」と前を向いた。
というのも、先週の1週前追い切りは同じレースに出走するモズメイメイ(5歳オープン)との併せ馬で50秒0の自己ベストをマーク。十分に負荷をかけ、具合のよさを感じ取っているのだ。この日の目的は「ジョッキーの感触をつかんでもらうこと」。つまり、微調整で十分だった。
前走の阪神Cは爪の負傷などで9か月ぶりの実戦。最内枠から最後に6着まで差を詰めた。「前が残る競馬の中、内で少しもまれこんだ。それでも、最後に伸びてきたことは評価していい。京都の1400メートルも合っているしね」とトレーナーは分析する。昨年の京都牝馬Sで勝っている舞台への再投入で、翌日の厩舎ラストG1へ弾みをつけたい。