今年も感謝(栗東)

東京競馬場に到着したシンエンペラー(カメラ・荒牧 徹)
東京競馬場に到着したシンエンペラー(カメラ・荒牧 徹)

 こんにちは、山本です。本日はやって来ました、東京競馬場からのパッチパチ。ではでは、早速行ってみましょうか。

 さて、コロナ禍が落ち着いて、実は初の関東競馬場出張です。府中はもう7年ぶりになるかな…。極私的ダービー史をちょっと振り返ってみると…

1996年 応援していたダンスインザダークの2着にぼう然(けど、この敗戦の記憶が僕と橋口元調教師をつないでくれた)

2005年 POGだったディープインパクトの快勝に歓喜(その後、競馬記者になる)

2007年 現地で初ダービー取材はウオッカの歴史的勝利(悲しい記憶は本日の紙面を見てください泣)。ここから4年連続で現地取材

2009年 すさまじい豪雨のダービー。雨に泣いたアンライバルドの友道師の無念を間近で見る(今年は1番人気馬でのリベンジがかかります)

2013年 キズナ勝利。。武豊Jの「僕は帰ってきました」を現地で体感する(実はこの言葉を言った時、馬主さんだったかな、別の取材をしていました…)

2014年 橋口元調教師がワンアンドオンリーでついに悲願のダービー制覇。実は競馬場で唯一泣きそうになった瞬間でしたが、横にいたD社のOクンの号泣を見て、自然と涙は止まる(結局、僕のダービーは橋口センセイなんだよなぁ)

2016年 現在のMr.ダービー、友道師がマカヒキで初制覇。この年は現地に不在も、レース直後に喜びの声を電話で聞く(僕が行かなかったから勝てたのか、と結構凹んだりしました)

2017年 音無調教師の悲願成就を見ようと現場に行くもアドミラブルが無念の3着(本当に悔しがっていた音無師はよーく覚えています。最後のダービーに出走馬がいて良かった♪)

 ということで、この時以来のダービーです。東京競馬場です。現3歳世代を取り上げるのは最後でしょうから、今日は3歳オンリーでいきたいと思います。

▲動画再生は画像をクリック

 まずは、その音無厩舎のラストダービーを託されたサンライズジパング(牡、父キズナ)。この馬はホントに紆余(うよ)曲折がありました。デビュー前に「この馬いいですよ」とミッキーアイルなどを担当した平井助手に聞いたものの、結果が出たのはダート。ダービーとは無縁の馬かと思っていました。ところが、暮れの全日本2歳優駿、ブルーバードCがともに賞金面で入らず。JBC2歳優駿2着が新馬、1勝クラスを勝ってきた馬の本賞金「900万円」にわずか10万円足りない「890万円」という微妙な金額を生んだことがローテを微妙に狂わせたのです。

 ところが、何が起こるか分かりません。全日本2歳優駿の代わりに使ったホープフルS、ブルーバードCの代わりに使った若駒Sで好走。自力で祭典への道をこじ開けまし。そして、今回ですが、恐らく出来は抜群です。人の力も大事だと思っている競馬の祭典。音無師の強い気持ちが乗り移っているのではないかと思うぐらい、出来はグイグイ上がっています。ハイ、厚い印をつけましたよ。

 矢作調教師は2頭出しですが、注目はシンエンペラー(牡、父Siyouni)に集まっています。思い起こせば2年前の札幌。フランスで購入直後、矢作師に言われました。「俺が向こうでまた高い馬を買ったと叩いている人がいるみたいだけど、結果だって出しているだろう」。顔は笑っていましたが、口調は怒りを帯びていました。積極的に外国産馬を導入し、その第一人者としての自負があるからこそ。この馬にかける思い、責任感は購入直後から強かったと思います。

 そのトレーナーが見抜いたように「欧州産でないような軽さ」は日本の馬場にもフィットしました。ただ、走りのバランスなどは「向こうで走った方がいいだろうな」。そう、生まれ故郷でもあるフランス=凱旋門賞です。その試金石となる大きな一戦。こちらも、厚い印で応援です。

 最後に友道厩舎のジャスティンミラノ(牡、父キズナ)。実は昨春のPOG取材会。友道調教師はほぼ全頭にコメントを出してくれるのですが、この馬はノーコメントだったのです。20日の紙面に載った手記で書かれたように育成が本当に遅れている目立たない存在でした。それが驚異の成長を遂げて、無敗の皐月賞馬になる。友道調教師の「常識」を超えた存在と言えます。

 この馬の話題になると、やはり藤岡康太さんが思い浮かびます。実はこの中間、一つ驚いたことがありました。皐月賞を勝った直後、「見た」という原稿で康太Jに「勢力図が乗り替わるかも」と言われ、予言は現実になったと書きました。実は同じ言葉を、友道調教師も言われていたと聞いたんですね。マスコミ向けのリップサービスなんてことも正直多いと思うんです、騎手って。いや、様々な責任を考える立場である以上、それは当然です。そんな世界でトレーナーに伝えた感触を、1対1で取材した記者に対しても包み隠さずに伝えてくれていたとは…。康太さんの人柄を改めて感じてしまう出来事でした。

 悲しいこともあった今年のPOGですが、1年間様々な方の協力のもと、もうすぐ大きな区切りを迎えます。今年も1年、ありがとうございました。あっ、このブログはまだまだ続きますよ。

 ということで、ネット限定「厳選馬」をどうぞ。

京都3R・17ミッキースターダム(この馬もまだ未勝利とは。「前回は疲れがありました。今回は動けています」と生野助手。大外枠でもねじ伏せる)

 続いては馬券王への道 延長戦をどうぞ。

京都2R・6ベルベストランナー(ダート合うし、ここは先行利大きい)

東京10R・5マイネルカーライル(先手を奪えば、広い東京でも踏ん張り通す)

東京12R・2サトノグランツ(前走からの良化度大きい。ここは単勝負)

 今日はここまで、また次回です。ではでは

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