◆第91回日本ダービー・G1(5月26日、東京競馬場・芝2400メートル)
いよいよ日本ダービー。“ダービー”という名のつくレースはホースマンにとって特別なもので、この時期はワクワクします。僕らには東京ダービーがそうであるように、JRAのホースマンにとって日本ダービーは一番に目指しているものでしょう。個人的には、子供の頃にビデオを持っていたナリタブライアンのレースが印象深いですね。騎手を目指すきっかけの一つになっています。
さて本命ですが、ここはジャスティンミラノにするしかありません。メイショウタバルの取り消しは残念ですが、それによってスロー~平均ペースの決め手勝負になりそうなので、レースはしやすくなりました。前走の3、4コーナーで手応えが悪くなったのは、初の中山だったから。抱えて回れる東京コースに替わるのはプラスです。何が逃げるのかも難解ですが、中団前めから流れを見てゆっくり仕掛けていけば、「ダービージョッキー戸崎」が誕生すると思います。彼とは地方競馬学校の同期。夢を追いかけてJRAに挑戦したので、かなえてほしいです。
先週同様に、クリストフ(ルメール)が騎乗するレガレイラが強力なライバルです。前走はスタートが悪くレースもうまくいきませんでしたが、それでも上がり最速と力は示しました。枠もいいですし、末脚勝負になれば牝馬の切れが生きてきます。アイビーSは3着に敗れていますが、上がり3ハロンは32秒7とかなりの脚を使っていますからね。距離延長も良さそうで、ウオッカ以来の牝馬戴冠も十分。本命馬と甲乙つけがたい存在です。
3番手はシュガークン。相手関係がグッと上がりますが、この馬も上積みがありそう。このメンバーなら、(武)豊さんの逃げも十分考えられます。何といってもダービーを6度勝っているジョッキーですからね。ダービーは一度勝つだけでも本当に難しいもの。印を回さないのは失礼にあたるというものです。
私事ですが、22日浦和のプラチナCでアマネラクーンを重賞初制覇に導くことができました。以前から能力は高いと思っていましたが、気性が難しくなかなか力を出せなかった馬。うまくいって良かったです。次走は今年から交流G1になる、さきたま杯(6月19日、浦和)を予定しています。いい走りをしてほしいですね。(船橋競馬所属騎手)
【森泰斗騎手の印】
◎(15)ジャスティンミラノ
○(2)レガレイラ
▲(11)シュガークン
★(6)コスモキュランダ
△(8)アーバンシック
△(12)シックスペンス
△(13)シンエンペラー