登竜門(美浦)

初勝利を飾ったアロンズロッド(手前)
初勝利を飾ったアロンズロッド(手前)

 こんばんは、坂本です。今日は美浦出張を終えて、ようやく帰宅という案配です。

 さて、今週の関東地方は強風など大荒れの天気でしたが、今朝は風も比較的穏やかでありました。それこそマイペースにPOG取材をしていると、国枝調教師から“プチ講義”を受けました。調教スタンド前で話をしていると、「馬っていうのは、ここでジッとしているぶんには驚いたりしないんだよ。いきなり人が動いたり、車のドアが開いたり変化があると、アッと思って驚くんだよ。だから俺がちょっと小走りで動き続けていたとしても、実はそんな驚いたりはしないんだよ」と、おもむろに語り出したのです。普段から馬に迷惑をかけないように大きな体を小さくしている私にとっては、「へぇー」と思わされることでしたが、何か気になることが国枝師にあったのかも…、と思わされる話でした。

 そんなこんなで本題へいきましょう。まずは先週、待望の初勝利を挙げたアロンズロッド(牡、父エピファネイア、母アーモンドアイ)ですね。当日は東京競馬場で取材をしていましたが、ゴール前はまるで重賞のような盛り上がりでした。レース後も問題なく、2月12日に放牧に出ています。国枝師は「よかったよ。何とかクラシック路線に乗せていければ。やはり距離はあっていい」と、安堵(あんど)の表情で振り返っていました。とにかく無事に次のレースへ向かってほしいものです。

 先週のセントポーリア賞で3着だったアマキヒ(牡、父ブラックタイド、母アパパネ)は、引き続き在厩で続戦を予定しています。3月23日の1勝クラス(中山競馬場・芝2000メートル)か3月30日の大寒桜賞(中京競馬場・芝2200メートル)を視野に入れていくそうで、指揮官は「競馬だからしょうがないけど、前走は窮屈になってしまってね」とかなり悔しそうでした。

 良血馬の話題でいくと、朝日杯FS10着から巻き返しを期すアルレッキーノ(牡、父ブリックスアンドモルタル、母チェッキーノ)は、3月8日の1勝クラス(中山、芝1600M)に向かいます。また先週の春菜賞で3着だったルージュナリッシュ(牝、父ドレフォン、母レッドラヴィータ)は、チューリップ賞(3月2日、阪神)へ向かいます。

 次は森一誠厩舎にいきます。デビュー2連勝で葉牡丹賞を制したヴィンセンシオ(牡、父リアルスティール、母シーリア)は、報知杯弥生賞ディープインパクト記念(3月9日、中山)へルメール騎手で向かいます。2月12日に帰厩して、今日は美浦・坂路を66秒2―15秒9で駆け上がるなど調整を進めています。森一調教師は「強いメンバーもそろいますし、あの馬自身ステップアップしている段階ですが、いい経験になると思います。2つ勝っている馬ですし、G1に向けたステップとして今回は楽しみです」と、期待をにじませていました。POG特集でもイチ押ししていた一頭だけに、注目していきたいですね。

 インプロペリア(牝、父ロードカナロア、母パストフォリア)は、報知杯フィリーズレビュー(3月8日、阪神)に向けて2月13日に帰厩しています。こちらは祖母ハッピーパスという血統馬ですね。先ほど触れたヴィンセンシオは祖母シーザリオという血統で、なんだか不惑を過ぎた記者としては「もう祖母になる世代か…」としみじみしていまいます。それはそれとして、指揮官は「まだ弱いところがあって、デビューも遅れて間隔を空けないといけませんが、時期も時期なのでトライアルに挑戦させていただきます。素質はすごい高い馬なので、いい状態で出られれば」と、試金石の一戦として好走を期待しています。

 1月19日の中山でデビュー2戦目の初勝利を挙げたショウナンマリーナ(牝、父リアルスティール、母ショウナンハイル)は、フラワーC(3月22日、中山)を目指すそうです。いやはや、開業2年目の森一厩舎ですが、ガビーズシスターでサウジアラビアに遠征するなど勢いがありますね。

 それでは今日のところはこのへんで。

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