“大井の帝王”的場文男騎手が引退会見「出来すぎなぐらいの騎手人生」 一問一答

引退会見で地方競馬への感謝を語った的場文男騎手
引退会見で地方競馬への感謝を語った的場文男騎手

 2月14日に引退を発表した的場文男騎手(68)=東京都騎手会=の引退記者会見が2月17日、大井競馬場で行われた。地方競馬通算7424勝を挙げ、3月31日付で51年5か月に及ぶ騎手生活にピリオドを打つ。勝負服で会見場に現れた“大井の帝王”は、最後までファンと、自らを育ててくれた大井、地方競馬への感謝を語った。記者との一問一答は以下の通り。

―引退を決めての心境は

「ここまで乗れるとは思っていなかったし、51年と5か月という長い間、お客様や関係者のみなさんに応援していただいた。感謝の気持ちで一杯です」

―引退を決意したのは

「60歳を過ぎたあたりから、もうそろそろとは考えていた。佐々木竹見さんの国内最多勝記録、7151勝を抜くまで、もう少しだという目標があったから還暦過ぎても乗ってこられた」

―膝のけがの具合は?

「2月に膝の靱(じん)帯を痛めた。もう、靴下を履くだけでも大変でしたね。昨年の7月に復帰した時は、ゲートを出て、自分の足の曲げ伸ばしができなかったので、もうダメだなと感じました。いまは、普通に生活するには問題ありません」

―印象に残っている馬、レースは?

「帝王賞を3回勝つことができた。とくに、コンサートボーイで勝った97年うれしかったですね」

―東京ダービー制覇の夢はかないませんでした。

「たしかに、東京ダービーは勝ちたかったですね。でも、2着10回というのも、なかなかの記録だと思っています。93年にはブルーファミリーで参戦して5着でした。そこまで負けなしできていたので1番人気だったのに、期待に応えられませんでした。枠によっては勝てたのでは、と思って印象に残っています」。

―今後のやりたいことや、予定は?

「これまで、一番やりたいことはレースで勝つことだった。もう精一杯やったし、出来すぎなぐらいの騎手人生だった。これからは一般人になる。ファンとしてスタンドから応援をしたい」

―ファンのみなさんへのメッセージは

「コロナの頃は一生懸命にレースをしても、ガッツが出ない感じがした。やはり、ファンの声援があってこその競馬。大井競馬場はいい場所にあるし、たくさんの方が競馬場にきてくれることが、騎手の力になる。本当に最高の競馬場でした」

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