
第42回フェブラリーステークス・G1は2月23日、東京競馬場のダート1600メートルで行われる。勢いのあるG1初挑戦馬たちの争いが見どころだ。
中心になるのはエンペラーワケア(牡5歳、栗東・杉山晴紀厩舎、父ロードカナロア)だろう。芝の新馬戦こそ5着に敗れたが、2戦目からダートで9戦7勝2着2回と圧巻の成績。前走の武蔵野Sで初のマイル挑戦となったが、中団から抜け出す王道の競馬で完勝し距離不安を一掃した。今回は横山武史ジョッキーとの初コンビになるが、1週前追い切りに騎乗し栗東・坂路で50秒0―11秒6の猛時計をマーク。ますます力強さを増している。初の大舞台でも大きな期待がもてる存在だ。
強敵はコスタノヴァ(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎、父ロードカナロア)だ。3走前の欅Sでエンペラーワケアを撃破。2キロの斤量差があったとはいえ、1馬身1/4突き放す内容はすばらしかった。当時の勝ちタイム1分21秒9は東京ダート1400メートルの良馬場で史上最速。前走の根岸Sは休み明けで重さの残る仕上げながら2着に4馬身差の圧勝で、能力の高さをまざまざと見せつけた。マイルでも3勝を挙げており、距離に不安はない。逆転は十分可能とみる。
前走のプロキオンSを逃げ切ったサンデーファンデー(牡5歳、栗東・音無秀孝厩舎、父スズカコーズウェイ)も、勢いは侮れない。定年を迎え、これが最後のG1となるトレーナーのためにも、有終の美を飾るレースぶりに期待したい。
昨年の覇者・ペプチドナイル(牡7歳、栗東・武英智厩舎、父キングカメハメハ)は、15日に栗東・坂路で50秒4の好時計を記録と状態は上々。強力な挑戦者を迎え撃つ準備はできている。