【スプリングS】開業3年目・緒方努調教師が「いい状態を維持できている」好感触のあすなろ賞2着馬

自然体で臨みたいニホンピロデヴィンと緒方師
自然体で臨みたいニホンピロデヴィンと緒方師

◆第74回スプリングS・G2(3月16日、中山・芝1800メートル=3着馬までに皐月賞の優先出走権)

 皐月賞トライアル(3着まで優先出走権)の第74回スプリングS・G2(16日、中山)に出走予定のスナークピカソ(栗東・高橋一哉厩舎)、ニホンピロデヴィン(栗東・緒方努厩舎)、ピコチャンブラック(美浦・上原佑紀厩舎)は、いずれも開業3年目までの調教師が管理する。人馬ともに重賞初制覇をつかみ、クラシック戦線へ―。若手トレーナー3人は期待を込めて送り出す。

 小倉で初勝利を挙げ、前走のあすなろ賞で2着に入ったニホンピロデヴィン。11日は64秒2―15秒6で栗東・坂路を上がった。管理する3年目の緒方調教師は「前走も、勝ち馬に負けたこと以外はいい内容。疲れもなく、いい状態を維持できている」と好感触だった。

 昨年12月の新馬戦はまだびっしり仕上げていないなかでも、逃げて4着。「もともと能力を感じていた馬」と当時から、師の評価は高かった。実戦を経験させることで、能力を引き出してきた。前に行けるセンスの良さは中山の1800メートルでは武器になる。

 厩舎開業後、今回が3度目の重賞挑戦。「こういう(重賞に出られる)馬をつくっていきたい。ただ、人が意識すると馬に伝わってしまう。いつもと変わらない状態で、ゲートへ連れて行く。自然体でいきたいですね」と指揮官に力みはない。

 1年目は5勝、2年目の昨年は7勝と少しずつではあるが、試行錯誤をしながらステップアップしている。「馬は個性があるし、調整法も違ってきます。結果によって、その後の馬の人生も変わってきますからね」と緒方師は真剣なまなざしで管理馬を見守っていた。(山下 優)

 ◆緒方 努(おがた・つとむ)1978年12月22日、福岡県出身。46歳。松田国厩舎、作田厩舎、飯田雄厩舎で調教助手を務め、23年に栗東で開業。JRA通算14勝。

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