
◆第61回金鯱賞・G2(3月16日、中京・芝2000メートル=1着馬に大阪杯の優先出走権)=3月11日、美浦トレセン
第1回小倉リーディングに輝いた丹内祐次騎手を鞍上に、マイネルモーント(牡5歳、美浦・高木登厩舎、父ゴールドシップ)が重賞初制覇を狙う。11日の美浦・坂路を69秒2―16秒6。ゆったりと一歩一歩をかみ締めるように駆け上がった。高木登調教師は「近走は惜しいレースが続いているが、いい感じできている。天気が悪くなるのは良くないが、開幕週の馬場で悪化しなければ」と好状態をキープしているだけに、天候を気にかける。
2走前の中山金杯で2着に好走。23年10月以来のコンビとなった丹内騎手は「元々、いい馬だった」と以前から素材の良さを感じていた。母のゲッカコウも(株)サラブレッドクラブ・ラフィアンの所有馬で、丹内騎手は母の現役最後の勝利時に手綱を執っていた。「お母さんにも乗っていたけど、パワーがあった。モーントはゴールドシップ産駒なんだけど雨が降らないほうがいい。お母さんとは違うタイプ」と違いを比較すると「最近は乗っていたお母さんの子が出てくるようになって、俺も年を取ったなって感じるよ(笑)」と冗談を言いながら笑顔を見せた。
丹内騎手は15年のマーチSをマイネルクロップで勝利し、重賞初制覇。16年の函館ではマイネルミラノで函館記念を勝ち、自身の故郷で重賞制覇を決めている。今年の小倉牝馬Sはフェアエールングで勝ち、サラブレッドクラブ・ラフィアンをはじめ、ビッグレッドファームの関連馬でこれまで多くの勝利をつかんできた。「たくさん任せていただいているので、期待に応えたい」。丹内騎手とラフィアン、ビッグレッドファームの歴史に新たな勲章を刻む。