【オークス】ヤマタケと坂本がリバティアイランドの2冠の可能性を探る

圧倒的な主役として2冠目に挑むリバティアイランド
圧倒的な主役として2冠目に挑むリバティアイランド

◆第84回オークス・G1(5月21日、東京・芝2400メートル)

 第84回オークス・G1(21日、東京)は、牝馬2冠を狙うリバティアイランドが断然の主役だ。阪神JF、桜花賞と同世代G1連勝での臨戦は史上6頭目。しかしオークスには一気の4ハロン延長という壁が立ちはだかり、過去5頭のうち3頭が2冠を阻まれている。成功、失敗事例を知るヤマタケ(山本武志)デスクと坂本達洋記者がリバティ2冠の可能性を考察した。

 ヤマタケ(以下「ヤ」)「今年はリバティアイランドの1強ムードやな。阪神JF、桜花賞を勝ってオークスに挑むのは、史上6頭目か」

 坂本(以下「坂」)「今までの5頭は意外と負けている馬が多いんですよね」

 ヤ「俺は牡馬より牝馬クラシックの方が難しいと思っているんだよ。各レースで条件がガラッと替わってくる」

 坂「特に桜花賞からオークスは一気に800メートルも延びますからね。どの馬も距離は課題かなと思います」

 ヤ「最近ではソダシか。当時は心肺機能も高いからこなすと思ったけどなぁ。やはり成績が示す通り、桜花賞を1分31秒1の驚異的な時計で押し切るようなスピードが突出していたと思う。あと、前に行く馬は目標にされやすく、マークも厳しくなるかな」

 坂「直線で挟まれる場面があったけど、テイエムオーシャンもそうだったと思います」

 ヤ「のちに名スプリンターとなったニシノフラワーはもちろん、テイエムも本質的には短距離色が強い。ただ、アパパネもそうだと思うんだけど」

 坂「国枝調教師も気にしていたみたいですけど、中間に坂路主体からPコースでじっくり乗るようにしたんです。『体形がスラッと変わっていった。不思議だよねえ』と口にしています。完成度の高かった馬だからこそ順応できたんでしょうし、いいタイミングで一段階上の成長曲線に乗ったんでしょうね」

 ヤ「ブエナビスタも、コースを長めに乗る松田博厩舎が育て上げた中長距離の本格派という感じやったな。やはり距離適性か。マイルのここ2走が圧倒的に強いリバティアイランドはどうなん、と考えるけど…」

 坂「国枝師が面白いことを言ってましたよ。『牝馬は物覚えが早いし、阪神JF、桜花賞である程度走れている馬はオークスでそう崩れるものでもない』と。それを踏まえたうえで『リバティは上がりの時計が一つ(1秒)違うくらいだから、能力は間違いない」とも。私は1強の見立てでしたが、さらに自信が深まりました!」

 ヤ「2頭の牝馬3冠馬を育てたトレーナーの言葉は重い。ただ、勝ったアパパネは同着、ブエナビスタも鼻差と苦闘だった歴史もある。波乱の使者を探しますよ」

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