
JRAは6日、2023年度の顕彰馬に選定記者投票の結果、18年の牝馬3冠馬で史上最多G1・9勝を挙げたアーモンドアイ(牝8歳)が、選出対象2年目で選出されたと発表した。
中央競馬の発展に特に貢献があった馬をたたえるもので、20年のキタサンブラック以来3年ぶり35頭目。記者投票の有効投票数207票のうち、200票を獲得し、96・6%の支持を集めた。昨年は、得票率71・3%で選定基準に8票足りずに選出を逃したが、今年は堂々の殿堂入りとなった。
シルクレーシングの米本昌史代表は「この度は名誉ある顕彰馬に選定いただき大変光栄に存じます。およそ3年半の競走生活で積み上げた9つのG1勝利は、ひとつひとつ強烈な印象とともにまだまだ記憶に新しいところです。国枝調教師、ルメール騎手をはじめアーモンドアイに携わっていただいた全ての関係者に感謝申し上げるとともに、出資会員の皆様はもちろん、温かい声援を送っていただいたファンの皆様と喜びを分かち合いたいと思います。順調にいけば、来年にはアーモンドアイの第1子が競馬場のターフにデビューすることと思います。今後はアーモンドアイの産駒にもご声援いただければ幸いです」と喜びのコメントを寄せた。
同馬は現役時代、デビュー戦こそ2着に敗れたが、17年10月の未勝利勝ちから連勝記録を伸ばし、その間、牝馬3冠やジャパンCを制し、18年の年度代表馬に選出された。さらに、古馬になっても19年3月のドバイ・ターフを制し、前年から続いていた連勝を7に伸ばした。帰国初戦の安田記念(3着)で連勝が止まったとはいえ、その後も勝ち鞍を重ね、20年天皇賞・秋、引退レースとなったジャパンCで有終の美を飾り、史上最多のG1・9勝を挙げて2度目の年度代表馬に輝いた。
引退後は、北海道安平町・ノーザンファームで繁殖牝馬となり、初年度はエピファネイアと交配。22年1月13日に初子となる牡馬、第2子として今年は父モーリスの牡馬を出産。さらに、3月にはキタサンブラックの仔を受胎したことが発表されるなど、夢は子どもたちに受け継がれている。
通算成績は15戦11勝。父ロードカナロア、母フサイチパンドラ(父サンデーサイレンス)。総獲得賞金は19億1526万3900円。生産は北海道安平町・ノーザンファーム。馬主は(有)シルクレーシング。