【こちら日高支局です・古谷剛彦】8日のホッカイドウ競馬 ウィナーズチャレンジは必見

 JRA北海道シリーズが10日からスタート。函館競馬の開幕は、北海道で仕事をしている僕らにとっても気持ちが高まる。昨年は、7月に入ってからビギナーズセミナーが再開されたが、今年は開幕週から始まり、私も今週末は講師で入る。まだ、フリーは取材がままならない状況ではあるが、徐々に日常が戻りつつあることは大変喜ばしいことだ。

 JRAでも先週から2歳戦が始まり、新種牡馬の中で最も注目されているブリックスアンドモルタル産駒のテラメリタ(牝2歳、栗東・須貝厩舎)が逃げ切り、JRAでの2歳最初の勝ち名乗りを挙げた。先週はモーニン産駒が門別で2勝したこともあり、ファーストシーズンサイアーランキングではモーニンが依然として首位をキープしているが、ニューイヤーズデイ産駒が今週の大井とJRAでスタンバイしている状況を含め、新種牡馬の産駒の動向から目が離せない。

 そして、ホッカイドウ競馬では8日、今年最初の2歳オープン・ウィナーズチャレンジ〈1〉が組まれている。このレースに加え、21日のウィナーズチャレンジ〈2〉、そして27日に全国最初の2歳重賞である栄冠賞と、3レースの優勝馬は、函館2歳Sの出走権が与えられる。開幕日に行われたスーパーフレッシュチャレンジを逃げ切ったクリスタライズ(牡2歳、北海道・佐々木国厩舎)は、函館を意識して早くからこのレースを目標に置いていた。さらに、新種牡馬の中で最初に勝ち上がったキタサンミカヅキ産駒のキタサンヒコボシ(牡2歳、北海道・五十嵐冬厩舎)も、父の名をとどろかせるためにもオープン勝ちが期待される。地方競馬では、先週の浦和競馬でライゾマティクス(牡2歳、浦和・小久保厩舎)が2勝目を飾っている。ライゾマティクスは、21年セレクト当歳の取引馬で、JRAのみならず、地方競馬もセレクト出身馬が当然のように活躍する時代になってきた。ライゾマティクスの馬主は、東京ダービーで2頭の有力馬を送り出す山口裕介氏であり、山口ステーブルの育成馬は過去10年で東京ダービーを3勝(インサイドザパーク、ラッキープリンス、アランバローズ)している。山口氏のように、ダート馬は地方競馬でデビューした方が有利と考える馬主が増えつつあり、来年の3歳ダート三冠が、各地の生え抜きを相対的にレベルアップさせている印象は強く感じる。8日のウィナーズチャレンジは、今後のダート路線のみならず、函館2歳Sを意識する上でも必見だ。(競馬ライター)

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